欧米では古くから愛されているルバーブ。日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、実は美容と健康に嬉しい栄養がたっぷり詰まった優秀な食材なんです。この記事では、ルバーブの基本情報から栄養価、健康効果、おいしい食べ方まで詳しくご紹介します。
ルバーブとは?基本情報を知ろう
ルバーブは、タデ科の多年草で、主に茎を食用とする野菜です。見た目はセロリに似ていますが、鮮やかな赤みがかったピンク色の茎が特徴的。英語では「Rhubarb(ルーバーブ)」と呼ばれ、「パイプラント」という愛称でも親しまれています。
原産地は中央アジアで、古代中国では薬用植物として利用されていました。現在では、イギリス、アメリカ、カナダなどの欧米諸国で広く栽培され、春の訪れを告げる食材として人気があります。日本では長野県や北海道などの冷涼な気候の地域で栽培されています。
ルバーブの旬はいつ?
ルバーブの旬は春から初夏にかけて、主に4月から6月です。この時期のルバーブは茎が柔らかく、酸味と甘みのバランスが良いのが特徴です。
ルバーブの栄養価|健康に嬉しい成分がたっぷり
ルバーブは低カロリーでありながら、さまざまな栄養素を含む優秀な食材です。
主な栄養成分(100gあたり)
- カロリー:約21kcal
- 食物繊維:1.8g
- ビタミンK:29.3μg
- ビタミンC:8mg
- カルシウム:86mg
- カリウム:288mg
- 葉酸:7μg
注目の栄養素
食物繊維が豊富で、腸内環境を整える効果が期待できます。便秘解消やデトックス効果により、美肌づくりにも役立ちます。
ビタミンKは骨の健康維持に欠かせない栄養素。カルシウムの吸収を助け、骨粗しょう症の予防にも効果的です。
カルシウムも豊富に含まれており、骨や歯の形成をサポートします。
カリウムは体内の余分な塩分を排出し、むくみ解消や高血圧予防に役立ちます。
ポリフェノール(アントシアニン)が含まれており、抗酸化作用により老化防止やアンチエイジング効果が期待できます。
ルバーブの健康効果5選
1. ダイエットサポート
低カロリーで食物繊維が豊富なため、満腹感を得やすく、ダイエット中のおやつやデザートに最適です。砂糖の量を調整すれば、罪悪感なく楽しめます。
2. 便秘解消・腸内環境改善
食物繊維が腸の働きを活発にし、便通を促進します。腸内環境が整うことで、免疫力アップや美肌効果も期待できます。
3. 骨の健康維持
ビタミンKとカルシウムの相乗効果により、骨密度の維持や骨粗しょう症予防に効果的。特に女性や高齢者におすすめです。
4. むくみ解消
カリウムが体内の余分な水分や塩分を排出し、むくみを軽減します。立ち仕事が多い方や夕方の足のむくみが気になる方に。
5. アンチエイジング効果
ポリフェノールやビタミンCの抗酸化作用により、細胞の老化を防ぎ、若々しい肌や体を保つサポートをします。
ルバーブの食べ方|注意点と下処理方法
食べられる部分は茎だけ!
ルバーブの茎は食用ですが、葉には毒性があるため絶対に食べないでください。葉にはシュウ酸が大量に含まれており、摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があります。
下処理の方法
- 葉を完全に取り除く
- 茎をよく水洗いする
- 筋が気になる場合は、ピーラーで薄く皮を剥く
- 用途に応じて適当な大きさにカットする
生でも食べられる?
ルバーブは生でも食べられますが、非常に酸っぱいため、多くの場合は加熱調理して砂糖と一緒に食べます。生で食べる場合は、砂糖をまぶしたり、ヨーグルトに混ぜたりするのがおすすめです。
ルバーブのおいしい食べ方・レシピアイデア
1. ルバーブジャム
最もポピュラーな食べ方。角切りにしたルバーブと砂糖を煮詰めるだけで、甘酸っぱい絶品ジャムの完成です。パンやヨーグルトに添えて。
2. ルバーブパイ・タルト
欧米の定番デザート。ルバーブの酸味とバターの風味が絶妙にマッチします。イチゴと組み合わせるのもおすすめ。
3. ルバーブコンポート
砂糖とレモン汁で煮たシンプルなコンポート。アイスクリームやパンケーキのトッピングに最適です。
4. ルバーブクランブル
イギリスの伝統的なデザート。煮たルバーブの上にクランブル生地をのせて焼き上げます。温かいうちにバニラアイスを添えて。
5. ルバーブスムージー
フレッシュなルバーブをバナナやベリー類と一緒にミキサーにかければ、栄養満点のスムージーに。はちみつで甘さを調整しましょう。
6. ルバーブソース
肉料理の付け合わせとしても優秀。特に鴨肉や豚肉との相性が抜群です。
ルバーブの選び方と保存方法
新鮮なルバーブの見分け方
- 茎がしっかりとしていて、ハリがあるもの
- 鮮やかな赤みがかったピンク色のもの
- 切り口が新鮮で、変色していないもの
- 葉がついている場合は、葉も新鮮でみずみずしいもの
保存方法
冷蔵保存:ビニール袋に入れて野菜室で保存。3〜5日程度が目安。
冷凍保存:適当な大きさにカットして冷凍用保存袋に入れれば、3〜6ヶ月保存可能。解凍せずにそのまま調理できます。
ルバーブを食べる際の注意点
シュウ酸について
ルバーブには尿路結石の原因となるシュウ酸が含まれています。適量であれば問題ありませんが、腎臓に問題がある方や尿路結石の既往歴がある方は、摂取量に注意するか、医師に相談することをおすすめします。
妊娠中・授乳中の方
大量摂取は避け、適量を楽しむ程度にとどめましょう。
薬との相互作用
ビタミンKが豊富なため、ワーファリンなどの抗凝固薬を服用している方は、医師に相談してください。
ルバーブはどこで買える?
日本では、以下の場所で購入できます。
- 大型スーパーマーケットの野菜売り場(春〜初夏限定)
- 道の駅や農産物直売所(長野県や北海道など)
- オンラインショップ(生、冷凍、加工品)
- 輸入食材店
旬の時期以外は、冷凍ルバーブやルバーブジャムなどの加工品が手に入りやすいです。
まとめ|ルバーブで美味しく健康的な食生活を
ルバーブは、低カロリーで栄養豊富、さまざまな健康効果が期待できる優秀な食材です。独特の酸味は慣れるとクセになり、デザートだけでなく料理にも活用できる万能さが魅力。
旬の時期を迎える春には、ぜひ新鮮なルバーブを手に入れて、ジャムやパイ、コンポートなど、さまざまな調理法を試してみてください。健康的で美味しいルバーブライフを楽しみましょう。
注意事項:葉は絶対に食べないこと、シュウ酸を含むため適量を守ること、持病のある方は医師に相談することを忘れずに。